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グラビアアイドルが義姉になった! 涼音編<26>




「ごめん、予定が変わっちゃった。事務所の前で待ってて! 今日は優美さん、事務所にいないから大丈夫!」

 天辻さんからそんなメッセージを受け取ったから、俺はわざわざ事務所の前で遅い時間まで待つことにした。
 向かうと一度決めたのに、心の中でもやもやした感情が渦巻いていた。
(天辻さんともう関わらないって、優美さんには言ったのに……)
 優美さんとの幸せなエッチの様子が勝手に頭に浮かんでくる。優美さんのベッドでの、姉妹とのプレイ。二人のおまんこを交互にじゅぶりと突いて、味わった。そのあとの、メイド服プレイも最高だった。手や口で奉仕してもらって、最後はたっぷりナカ出しした。その時の映像はしっかり残っている。この間も、それを見ながらオナニーした。

 それなのに、俺は堂々と優美さんが働くグラドル事務所の前で、天辻さんと待ち合わせしている。
 罪悪感があるのに、やめられなかった。天辻さんとこれからすることを想像すると、胸がどきどきしてくる。高揚感でいっぱいだ。

「だーれだ?」

 突然後ろから目隠しされた。温かい手のひら。ちょっと変な声。
 背中に、柔らかい感触が当たっていてドキリとした。
 どうやら、気付かないうちに事務所から出てきていたらしい。

「あー。えーっと……優美さん?」
「いるわけないじゃん。逆にいたら困っちゃうでしょ」
「それなら、うーん、天辻さん!」
「あはっ正解っ!」

 バレバレだったけど、わからないフリをして付き合ってあげた。結構楽しんでくれたみたいだ。
 振り返ると、天辻さんは私服姿だった。相変わらずセンスが良い服だ。

「今日の服、可愛くない? この間、新しく近くの洋服屋さんで買ってきたの!」

 話を聞いていると、通りの向こうから綺麗な女性が歩いてくるのに目が行った。
 すごくオシャレな服を着ている。ちょっと値が張りそうな服だが、それが似合うだけのオーラがあった。
 なんと言っても目を引くのはその胸のボリュームだ。服の上からでも優美さんと同じくらいの胸の大きさがあるのがわかる。
(あの人、おっぱい大きいし、綺麗だな……)
 顔も整っていて、なかなかお目にかかれないレベルの美人だ。
 年齢は俺より明らかに上で、落ち着いた雰囲気を醸し出している。でもその少し眠たげな目が、どこか色っぽかった。隠そうとしているのに隠し切れない色気。
 グラビアアイドルになれば人気が出るだろうな、と思いながら天辻さんとの会話に集中しようと思っていると、その女性がこっちに向かって歩いてくる。
 そして、なんと声をかけてきた。

「ん……? あら、涼音ちゃんじゃない! おつかれさま」
「えっ! わっ! おつかれさまです! 侑子先輩!」

 天辻さんは目を丸くして驚いた様子だった。俺にくっついていたところを、慌てて距離をとる。
(侑子って……もしかして!?)
 その名前を聞いて、すぐにピンと来た。俺はこの色気あふれる女性を、随分前から知っていた。

 長谷川侑子。33歳。グラドルの中では最年長の部類に入る。
 数年前まではその美貌と上品な雰囲気で人気を博し、絶対的なトップグラドルとして君臨していた。「グラビア界の女王」として業界を一世風靡していたのだ。
 しかし優美さんがデビューすると優美さんに人気を取られてしまい、30代になってしまったこともあって、人気は少しずつ低迷していった。熟女グラドルとして一部からは熱烈な人気を集めていたが、確か一昨年に活動休止を宣言した。一般男性と結婚して、産休していたはずだ。
 つまり、人妻というわけだ。

 活動休止前は、優美さんや天辻さんより胸のサイズが小さめで、確かFカップだったはずだが、今は以前より明らかに大きくなっていた。
 どうやら、赤ちゃんを出産したことで胸が膨らんだらしい。Gカップは確実にあるな、と勝手に推測した。

 そこまで考えて、大事なことを思い出した。
(そっか……侑子さん、子供を産んだらグラビアに復帰するって取材に答えてた。あれって本気だったのか……!?)
 目の前にいる人物は明らかに、このグラドル事務所に仕事をしに来ていた。
 あの長谷川侑子が復活する。まだどこにも明らかにされていない特報。
 それを知ってしまった喜びで、グラドルファンとしては跳び上がりたくなる気持ちだった。
 侑子さんが、笑みをこらえ切れない様子で天辻さんに聞いた。

「あれれ、もしかして……ボーイフレンド?」
「違います! ただの友達ですっ! ねっ、弟くんっ?」
「うふ、ほんとかしら。それにしては、距離が近いように見えたけれど……わたしにも隠さなきゃいけない事情でもあるのかな?」
「だから、そういうんじゃないんですっ! ほんとです、信じてください侑子先輩!」
「……まあいいわ」

信じていない様子で侑子さんはふいに俺に目を向けた。

「涼音ちゃんとそういう関係なら、またお会いするかもしれませんね。同じ事務所で活動している長谷川侑子です。よろしくお願いします」

 侑子さんが俺にその完璧な笑顔を向けて軽く会釈した。大人びた余裕のある笑み。

「よ、よろしくお願いします! あの、突然ですけど、俺、長谷川侑子さんのファンだったんです!」
「あら、そうなの? もう一年以上も活動してないのに、覚えてくれてるだなんて嬉しいわ。ありがとう」

 俺がファンだと知ると、侑子さんは敬語を外してくれた。
 侑子さんのファンだったというのは紛れもない事実だった。優美さんがグラビア界に現れるまで、俺は侑子さんを一押しとして追いかけていた。
 その長谷川侑子に話しかけてもらっているだなんて未だに信じられないくらいだった。こんな機会は二度とないに違いない。
もっと近づきたくて、ついこう言ってしまった。

「あのっ! せっかくなので、あ、握手してくれませんか?」
「ええぇ? ……ほんとはダメなんだけど、再デビュー前だからサービスしてあげる」

 侑子さんが差し出してくれた両手を、しっかりと握る。やわらかい女性の手だ。
 こうして近くにいると、いい香りがする。これまで嗅いだことのないような香り。大人の女性、という感じだ。

「あぁ、いーな。わたしだって大大大先輩の侑子先輩に握手なんてしてもらったことないのに」
「じゃあ、涼音ちゃんも握手する? 全然いいけど。うふ」
「わたしは侑子先輩レベルのトップグラドルになるのが夢なんです! それまでは握手しませんっ」
「そうなの? 初めて聞いたわ。涼音ちゃんならきっとなれるわよ。また会おうね、直人くん。わたしは打ち合わせがあるからそろそろ行かなくちゃ。ばいばい」

 侑子さんは、軽く手を振って、コツコツとヒールの音を響かせて事務所に入っていった。
 まさかこの時は、侑子さんと仲良くなれるだなんて俺は思いもしなかった。天辻さんとこういう関係になれたのも信じられないくらいだったのに。
 最初は何気なかった出会い。出会った時は、その人とどのような関係になるかなんて、わからないものだ。
 優美さん、陽菜ちゃん、天辻さん。俺には勿体なさすぎる可愛い女の子たち。今日は、彼女たちに加えて、新たなグラビアアイドルと出会った記念日になるのだった。

「弟君、侑子先輩にデレデレしすぎじゃない? 握手までしてもらっちゃってさー」
「ご、ごめんなさい……天辻さん、長谷川侑子が復活するって、知ってたの?」
「うん。でも事務所の人以外には教えちゃダメって言われてたから。まさか弟君があんなに食いつくとは思ってなかったし」

 なんだか天辻さんは口を尖らせてそっぽを向いている。
 ちょっと機嫌を悪くしてしまったようだ。俺に興味を持たせたくないのか、こんなことを言ってきた。

「ねえ、弟君。侑子先輩、結婚してるんだよ? お金持ちのイケメンと。知ってた?」
「ご主人、お金持ちなんだ」
「だって見たでしょ、あの服。あのカバン。全部高級ブランドだよ? なんかもう、羨ましいなぁ……うぅぅ。弟君も勉強してお金持ちになってよ」
「え……?」

 その言い草だと俺と結婚するつもりみたいに聞こえる。そのことに気付いたのか、天辻さんは少し恥ずかしそうに話を切り上げて、俺の手を引いて歩き始めた。

「あー、とにかく、一緒にお家に帰ろ?」

 最近の天辻さんのこういう姿を見ていると、仲良くなれてほんとによかったなと思う。会うことを優美さんに禁止されていても、それはやっぱり無理な注文だった。

……

 天辻さんの家は、綺麗に片づけられていた。俺を呼ぶのを楽しみにしてくれていたのが伝わってくる。
 さらに、珍しいことに天辻さん自ら晩御飯を作ってくれた。どんな物が出てきても美味しいと言ってあげることにした。

「あんまり期待しないでね? これ、練習だから」

 出てきた料理は、優美さんには遠く及ばない出来だったけど、頑張っているのは伝わってきた。味はちょっと変わっていたけど、おいしいと言ってあげると天辻さんはすっかり機嫌がよくなった。
 ご飯を食べながら話していると、急に天辻さんがそわそわした様子で言った。

「ねえねえ、考えてみたら、さっきのやばいかも……侑子先輩に、弟君と話してるとこ、見られちゃったよね」
「侑子さん経由で、一緒に居たのがバレちゃうってこと?」
「そう! 実はね、侑子先輩、優美先輩とすごく仲が良いの。うっかり喋っちゃったらわたしたち、ホントに二人で遊べなくなっちゃうかも。どうしよう……」

 侑子さんと優美さんが仲が良い。想像するとしっくり来た。
 同じトップグラドルとして人気を集めたグラドルとして、通じ合うところがあったのかもしれない。俺は優美さんをデビューしたての頃から追っていたから、当時の二人の雰囲気を知っている。ギスギスしているようには見えなかった。きっと、お互いに蹴落とそうとせずに、高めあう存在だったんだろうなと思う。

「ぼおっとしてる? 弟君?」
「あ、ごめんなさい」
「わたしは真剣に弟君とのこと話してたのに……」

 天辻さんは軽く頬を膨らませた。

「何考えてたの? もしかして優美さんのこと?」
「ち、違いますよ……」
「わたしは弟君が優美先輩とエッチしても気にしないよ。でもわたしと二人のときは、わたしの話くらいちゃんと聞いてよ。もー」
「ごめんなさい……」
「別にいいけどさー。そういうのばっかりだと、もう遊んであげないからね」

そう言ってつんとした表情でスマホをいじり始めた。さっき撮影した手作り夕食の写真をSNSにあげているようだった。
 かと思うと、からかうように悪戯っぽく笑った。

「冗談だってば。そんなにしょんぼりしないでよ。あ、そうだっ」

天辻さんは食べ終わった夕食の食器の上に箸を置いて、椅子から立ち上がる。部屋の奥へと向かって、押入れの中から箱を持ってきた。
 通販の段ボール箱。カッターで開封し始める。

「ねえねえ……今日はね、用意したものがあるんだ」

 開かれた段ボール箱の中身を見て、驚いた。
 そこには、いわゆるバイブが入っていた。新品のピンク色のバイブ。先端がカリ首のように少し太くなっている。

「買っちゃった。今日はこれ、使おうよ? ふふっ」

 天辻さんは新しいテレビゲームを買った、くらいの無邪気さで笑った。
(つづく)






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